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こだわりの調味料〜その2
ナンプラー ここ最近15年のアジア系料理(いわゆるエスニック)の流行ぶりは、信じられない勢いである。つい20年前までは、タイ料理やベトナム料理は専門店で食べるもので、その専門店でも、現地と同じ調味料や、香草などが手に入りづらく、各店で代用品を使ったりしていたはず。ところが、インターネットの発達や、流通の便利さにより、いつの間にか、ごく普通のスーパーでも、ナムプラーが手に入るようになった。

タイ語で「ナムプラー」ベトナムでは「ニョクマム(ヌクマム)」日本では「しょっつる」呼び方は違えど、中身はほぼ同じ。ナーム=水、プラー=魚、直訳すれば「魚の水」。小魚に塩をして、重石をかけて出てきた汁、いわゆる「魚醤」である。一般的には、生春巻きのたれの材料なんかで知られていると思うが、皆、一様に「ソースとして使う以外に使い方が分らない」と言う。何ということはない。日本で醤油を使う感覚で使えばよいのだ。

特に、火を入れた時のナムプラーの香ばしさはなんともいえないくらい食欲を誘う。例えば、青菜とにんにく、赤唐辛子を、これまた私の大好きな太白ゴマ油でジャジャッと炒めて、酒とナムプラーで味付け。ほんの何分かで出来る絶品の炒め物だ。揚げた魚に、唐辛子、砂糖とあわせて、あんかけ風のソースにしたり、、、。それから、チャーハン。普通にチャーハンを作り最後の醤油の代わりにナムプラーを使うと、タイ風チャーハンの完成。 さらにタイの香り米、ジャスミンライスを使えば、より現地の味を再現できる。

何もエスニックに限った事ではなく、きんぴらを作る時に使っても、別物のきんぴらになるし、キャベツとベーコンの炒めものや、生野菜のドレッシングの塩代わりに使ったり(この場合は、酸味をレモン汁にするととても美味しい)、肉団子と春雨のスープにも(有名なトムヤムクンの塩気の素もナムプラーだ)と、色々用途がある。味がなにかひとつ決まらない時、ほんのひとたらしで俄然変わる。考えてみれば、魚のエキスをギューッと濃縮させたもの、旨みのかたまり、天然の魚だしのようなものだ。美味しくて当たり前。

でも、ひとつだけご注意あれ。塩分が大変強いので、かけすぎ、入れすぎにはくれぐれもご用心。それだけ気をつければ、こんなに万能な調味料もそうそうないだろう。魚の力って偉大だとつくづく思う。

塩川 純佳

トムヤムクン




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