料理研究家 脇雅世

海鮮しゃぶしゃぶ

材料(4〜6人分)
活たこ‥80g
金目鯛‥80g
えび‥4尾
真鯛‥80g
ホタテ貝‥4個
水菜‥1束
長ねぎ‥2本
こぶ‥10cm
塩‥小さじ1/2
A(たれ)
 レモン汁‥1個分(大さじ2)
 水‥大さじ2
 しょうゆ‥大さじ2
 豆板醤‥小さじ1
 万能ねぎ‥1/2束

■作り方
1.鍋に水1リットルと濡れふきんでさっと拭いたこぶを加え30分ほど置いてから火にかける。沸騰直前にこぶを引き出し塩を加えておく。
2.長ねぎは斜め薄切り、水菜は洗って4cm長さに切りそろえる。
3.魚はそれぞれ薄くそぎ切りにし、さらに並べる。
4.ボウルにAをいれ混ぜ合わせる。万能ねぎは小口切りにする。
5.魚と野菜は1の沸騰した中でさっと火を通し、4のたれに万能ねぎを加えたものをつけながらいただく。

アンコウの
プロヴァンス鍋

材料(4〜6人分)
アンコウ‥350g
ジャガイモ‥3個(メークイーン)
にんじん‥1本
ズッキーニ‥2本
玉ねぎ‥大1個
魚のアラ‥500g
(あればえびの頭などを入れるとおいしい)
A トマト‥3個(ザク切り)
 にんにく‥2片
 オレンジの皮‥1/2個分
 白ワイン‥1カップ
(あればペルノー 大さじ2)
 水‥6カップ
 タイム‥2枝
 ローリエ‥1枚
 オリーブ油‥大さじ1

■作り方
1.鍋にオリーブ油を熱し水に良くさらして水気を切った魚のアラを加えてポロポロになるまでいためる。
※えびの頭がある時は、えびは水にさらさず一番最初にオリーブ油で赤くなる迄いためてから、魚のアラを加える。
2.Aを加えて煮立てアクを取りながら20分煮て漉す。
3.テーブル用の鍋に入れ2cm長さに切ったにんじん、縦4つに切って長さを半分にした玉ねぎ、縦半分にして1.5cm幅に切ったズッキーニ、一口大に切ったジャガイモを加え柔らかくなるまで12〜3分煮る。
4.アンコウを3の鍋に入れさっと煮る。

さわらの
チーズグラタン

材料(4人分)
さわら‥4切れ
玉ねぎ‥1/2個
にんじん‥1/2本
ほうれん草‥1束
サラダ油‥小さじ2
バター‥大さじ3
小麦粉‥大さじ4
牛乳‥500ml
溶けるチーズ‥100g
塩‥小さじ1弱
こしょう‥少々

■作り方
1.ほうれん草は塩湯で茹でて水に取り、根をそろえて切りおとし、3cm長さに切り水気をよく絞る。玉ねぎは1cmの角切り、にんじんはあらみじんに切る。
2.フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎとにんじんに塩少々加え、しんなりするまで炒める。ほうれん草を加えておく。
3.さわらは1切れを半分にし、ザルに並べて熱湯を両面に回しかける。
4.鍋にバターを溶かし小麦粉を中火でさらさらになるまで炒める。
5.暖めた牛乳を一度に加え泡だて器でよく混ぜ合わせて一煮立ちさせ、滑らかになったら塩小さじ1弱、こしょうで味を調える。半量を2の野菜に加え混ぜる。半量のソースに2/3量のチーズを加え、混ぜておく。
6.グラタン皿に野菜を流しいれ上に魚を並べる。
7.チーズ入りのソースを魚の上にかけ残りのチーズを散らして210度のオーブンで25分きれいな狐色が表面につくまで焼く。

たらの
オーブンパン粉焼き

材料(4人分)
たら‥4切れ
溶かしバター‥適量
塩、こしょう‥各少々
パン粉‥適量
ジャガイモ‥3個
玉ねぎ‥1/2個
白ワイン‥1/2カップ
塩‥小さじ2/3
こしょう‥少々
イタリアンパセリ‥適量
サラダ油‥小さじ2

■作り方
1.ジャガイモは皮をむき5mm厚さの輪切りにし、塩少々を加えた湯で硬めに茹でる。
2.玉ねぎはせん切りにしフライパンにサラダ油を熱した中でしんなりするまで炒める。ジャガイモを加え塩、こしょうをし耐熱容器に入れる。
3.パン粉はビニル袋に入れ麺棒を上から転がして細かくする。
4.たらは身のほうに溶かしバターを塗って軽く塩、こしょうしパン粉をつけ2の上に並べ白ワインを回りから流しいれる。
5.210度のオーブンで15分焼く。


わきまさよ◎
料理研究家。1977年渡仏。コルドン・ブルー・パリ校で学び、有名レストランで研修。80年より11年間、24時間耐久レース「ル・マン」にマツダ・レーシング・チームの料理長として参加。料理に関する書籍や映像の企画・制作、料理・菓子講習会の開催、レストランのコンサルティング等、様々な食のフィールドで活動中。脇雅世料理教室主宰。

 今日のお魚は、扱っていて気持ちが良かったです! 私、実は、手のスベスベさだけは自信があるんです(笑)。普段、色々な食材を触っているから、手から素材のエネルギーを貰っている気がしてます。良い食材に出会うと、本当に嬉しいですよ。今日は中島水産の魚たちから、かなりのパワーをいただきました(笑)。
 寒い季節になりお鍋が美味しい季節になりました。「海鮮しゃぶしゃぶ」は、とにかく良い素材を使っていただくことが原点です。召し上がる時も、手早くしゃぶしゃぶしてほしいですね。
 「アンコウのプロヴァンス鍋」を作るとき、一番のポイントは”気持ちを南フランス人にする“こと(笑)。アンコウは、フランスではオマールエビに匹敵するくらい、身がプリプリしていて人気の高い魚なんです。それが、野菜のエキスと魚のアラを使うことでより美味しくできるんですよ。このスープにはえびの頭を加えると良い出汁がでて旨味が全然違います。残ったスープに、ごはんを加えたらリゾット風になりますよ。
 冬のお魚って脂がのってるんですよ。しかも、お魚の脂はとっても人間には良いらしいです。だから、魚の脂を上手に摂っていただくと良いかと思います。たらもさわらも、冬になると美味しくなるお魚です。たら自体は淡泊なお魚ですから、今回はパン粉をつけオーブンで焼きました。細かいパン粉で表面に焼き色を付けて、カリカリに仕上げます。
 さわらは、クセがない万能なお魚です。うちは、年末には必ず買って西京漬けにします。塩焼きにしても美味しいし、繊細なお魚ですよ。今日みたいにグラタンの時は、下処理として熱湯をかけるだけで生臭みも全く気にならないですし、後は乗せて焼くだけの簡単レシピ(笑)。ホワイトソースが難しいなぁと考えている方は、溶かしたバターに小麦粉がサラサラになるまで炒めて、温めた牛乳を加えた後、泡立て器で一気に混ぜて作ってみてください。これだとダマが作りたくても作れないんですよ(笑)。ダマされたと思ってやって下さい(笑)!
 お魚料理の上達するコツは、お魚屋さんと仲良くなること(笑)。お買い得を教えてもらえたり、アドバイスを伺えたりして100倍お得です(笑)。コミュニケーションをとりながらのお買い物は、とっても楽しいですよ。


photo=菅原史子
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