漁場から戻った船から魚を水揚げ。サバ漁の季節は冬が本番。漁師たちは冷たい海の上で漁業を行います。


松浦魚市場の特徴は「オゾン殺菌処理海水使用」での出荷作業。ベルトコンベアで運ばれる全ての魚はまず紫外線殺菌海水シャワーで洗浄。


市場で働く地元の人たちが手際よく魚を大きさや種類で選別。


サバ以外に、アジ、ハガツオ、イカなどの箱もどんどん運ばれます。


ベルトコンベア最終地点ではセリに備え種類やサイズ別に箱を仕分け。
 今年も寒サバの季節が到来。伊万里湾に面した長崎県松浦市の調川港にも脂ののった良質の寒サバが次々と水揚げされます。
 松浦から出港する漁船は主に東シナ海、五島、対馬沖の漁場を目指し、まき網漁法でサバを獲ります。水揚げ量は多いときで1日500tを超えることも!なかでも五島西方・対馬海域で10月から2月までに獲れた400g以上のマサバだけが、松浦のブランド魚、旬(トキ)サバとして高値で取引されます。
 サバは脂質が極めて豊富で、EPAやDHAの含有量は青魚の中でも群を抜いて多い魚。血栓症や癌の予防、ぼけ防止などに高い効果を発揮します。今は一年で最も身が締まり脂がのる時期。煮る・焼く・揚げるなど、どんな調理法でもたまらない美味しさです

西日本魚市 田中憲壯さんのお話
 松浦魚市場が松浦市調川町に生まれたのは昭和54年。当時は石炭積み出し用の桟橋が残るだけの寂しい港でしたが、今では製氷冷蔵施設が並び、多くの漁船やトラックが出入りする賑やかな港町になりました。調川港に入港する船は大小合わせて年間7千隻。水揚げ量は約9万トン。市場では約1000人が働いています。
 この市場ではオゾン殺菌海水装置を取り入れ水揚げから出荷までの十分な衛生管理と鮮度の持続に努めています。何よりも魚を買ってくださる消費者の皆さんに新鮮で美味しいものを届けたい。その思いを多くの人たちに伝えるために、現場の情報公開にも力を入れながら、日々、安心・安全な市場づくりに励んでいます。
東京や各地に出荷する鮮魚の箱詰めは「おさかなドーム」で行われます(平成15年3月竣工)。箱詰め前にまず魚をオゾン海水にくぐらせて再び殺菌洗浄。少しでも早く各地に鮮魚を届けるため、仲買人さんたちも箱詰めを手伝います。


photo: 荒川健一
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