目の前に瀬戸内海が広がる相撲茶屋「振分」。
店名は、横綱・朝青龍も所属する高砂部屋の振分親方から
暖簾分けして頂いたもの。
店内には、力士の写真やイラスト、手形など
お相撲を連想させる小道具がいっぱい。
明石産の旬の魚を、素材を活かしたお料理で
楽しくおもてなしして下さるお店です。



明石市鍛冶屋町4-28
Tel:078-914-3575

http://www.furiwake.com

お話= 相撲茶屋「振分」 料理長 吉田聡さん

 すぐ目の前が海ですから、鯛にタコ、鱧にふぐ…とその時期に明石で捕れたお魚をお出ししてます。四月に入ると桜鯛と呼ばれる真鯛が旬の時期となります。明石の桜鯛はいいですよ。丁度、産卵の時期ですので真子や白子がたくさん詰まっています。真子や白子は春ならではの素材で、薄味に炊いて煮付けにしたりお刺身に盛りつけたり。白子はてんぷらにしてもやわらかい食感と外のカリッとした衣の相性が抜群です。すだちかレモンを絞ってお塩で召し上がって下さい。
 鯛は色々な料理ができるんですよ。生でも焼き物でも美味しいですし、揚げ物、鯛飯、鯛寿司、アラ煮と。寒い季節は鍋も合いますね。皮も美味しくいただけますから捨てるところが無くて使い安い。調理法によって様々な味がでてくるけどやはりお刺身がおすすめですね。
 桜鯛の由来は、桜の時期が旬なのと鯛の身がきれいな桜色だからでしょう。実際、調理するときに鯛を見て「きれいだなぁ」と思うこと、ありますよ(笑)。特徴は身が締まっていること。歯ごたえがあって、噛めば噛むほど口の中に旨味が広がります。決してしつこく無く本当に美味しい魚ですね。


左. 鯛せんべい
振分オリジナルの鯛せんべい。鯛をたたいて薄くのばした物を低温で、カリカリになるまでじっくり揚げるのがポイント。お酒のおつまみに、お子様のおやつにピッタリです。

右.鯛の塩焼き
大きく美しい丸ごと塩焼きの鯛!パリッとした皮とほんのり甘い白身が口の中に広がります。

左. 鯛めし
鯛が丸ごと一匹入った豪華な一品。鯛は焼いてからご飯と一緒に炊き込みます。鯛から旨味が出るので出汁は薄目に。炊きあがったら鯛をほぐしてご飯と混ぜて頂きます。木の芽やハリ生姜など、香味野菜を添えて香りも演出。

右.鯛のお造り
一番人気の鯛の活け造り!桜鯛は、真子(鯛の子)が詰まっているので、余すところなく頂けます。盛りつけも華やかで、身はきれいな桜色。春を堪能できる一品。

左. 鯛しゃぶ
お刺身の薄造りのような厚さ。身が締まっているので歯ごたえが良く、そのまま頂いてもしゃぶしゃぶしても美味しいお料理。さっと昆布出汁に泳がせてポン酢で召し上がれ。具材には真子を使っても美味。

右.
鯛のアラ煮
鯛頭の部分だけを牛蒡と入れて、こってり炊いたお料理。鯛の出汁をかけながら強火でさっと炊きあげます。牛蒡の歯ごたえとマッチした一品。目の回りが一番美味しい。うまく頂ければ最後に「鯛の鯛」に出逢えます。



photo: 菊池陽一郎
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