8月に香港5号店の開店を行い、これで海外の店21ヶ店になりました。香港では、3号店以降は中心街ではなく、郊外の住宅地のスーパーマーケット内へ、寿司と刺身だけの店舗を出店をし、それぞれの地域のお客様より大変高い評価を得ております。特に、サーモンを中心とした寿司が、完全に現地の方々の食生活に溶け込んでおります。
 台湾でも、8ヶ店の出店をしておりますが、うち大型百貨店内の2店では、3年前から毎年5月・6月の2ヶ月間は、本マグロを大々的に販売しており、こちらも大変な人気を博しております。本マグロを日本よりも高い価格で販売しても、脂がのっていれば、全く問題なく売り切ってしまいます。従来は日本へ輸出していた本マグロを台湾国内で消費をする時期が到来するのはそう遠くないように感じています。
 中国人は、脂ののったネタと色鮮やかなネタを好んで食します。現在は、サーモンが割安なこともあってその中心的な商品となっていますが、台湾で始まりかけた本マグロブームは、いずれ大陸にも伝わって行くものと思っています。
 経済発展を背景に、中国の人たちの食生活が急激に進歩・向上しています。マグロを中国のセレブたちが食べ始めるのも、そう遠い話ではないように実感しています。そうなった時は、マグロの資源不足は深刻なものになってくるものと予想されます。畜養のマグロも増産されていますが、餌は魚です。資源に限りがあります。日本の十倍の人口を持つ中国の人たちが、脂ののったマグロを食べ始めた時には、日本の食卓にマグロがのる機会が少なくなることを覚悟する必要があるかもしれません。

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