あべさだを◎俳優。1970年4月23日生まれ、千葉県松戸市出身、A型。「大人計画」に所属、独特なキャラクターと存在感で多くのドラマや映画に出演。10月28日公開の映画『木更津キャッツアイ ワールドシリーズ』に猫田役で出演。パンク・コント・バンド「グループ魂」のボーカル・破壊としても活躍中。
 『おさかなぶっく』、面白い。いい本ですね。だから今回インタビューしていただきたいと思ったんですけど、とくにおさかなについてお話できるようなことがないんですよ。『釣りバカ日誌』が好きなことぐらいですかね(笑)。
 小学生の時は漫画の『釣りキチ三平』に影響を受けて、よく、江戸川に釣りに行ったんです。でも、釣れた覚えがないんですよね。父と東京湾へハゼ釣りに行った時はバンバン釣れて、50匹以上は釣れたかな。うれしくて、そんなに大きくはなかったですけど、帰って天ぷらにして食べた思い出があります。おいしかった印象はあんまりないんですけど(笑)、楽しかったですね。大人になってからは子供と近所の釣り堀に行くぐらいになっちゃいましたけど。そういえば一時、フライフィッシングに目覚めようとした時がありました。入門本2冊ぐらい買って、道具も揃えて。その時は本でヤマメとか淡水魚とか見て、キャッチ&イートみたいなのカッコいいな、釣って捌いて食べるっていうのいいなって思っていたんですけど、一回も行っていないんです(笑)。釣りってじっとしているでしょう。酔っちゃうんですよね。浮きをずっと見ていると、川が流れているんだか、自分が動いているんだかわかんなくなって、向いてないのかなあ、興味はあるんですけどね。
 あと、捌いてみたいという憧れは昔からありました。学生時代、野球部だったんですけど、監督から唐突に「お前は寿司職人になれ」と言われたんですよ。おもしろい監督で、たぶん思いつきで言っていただけなんでしょうけど。当時は、その気になって求人を探してみたりしました。近所の寿司職人に「酢で手が荒れちゃうよ」って言われて手を見せてもらって、すぐに諦めちゃったんですけどね。  食べるおさかなはどちらかといったら赤身より白身や青背のものが好きです。料理はたまにするんですが、一度、撮影の時のお弁当に入っていた一品が、すごく美味しかったんで、家で作ってみたんですよ。イワシを買ってきて捌いて、しそと梅をのせて焼くっていうのを。でも完全に失敗でしたね。捌けてないし、食べたら骨だらけだし…。捌けるとカッコいいんだけどな。それで「今、これ旬だから焼いた方が良いよ、これは炙った方が良いよ」とか言ってみたいですね。前にドラマでご一緒させていただいた、西田敏行さんは相当詳しいそうですよね。憧れます。
 

撮影=岩瀬陽一
Copyright (C) 2004 NAKAJIMASUISAN Co., Ltd.