「最初はイタリア留学したいと思っていたので、スペインに住むなんて!って思っていたぐらいなんですよ」こう語るのは、マッチョなごんあじをスペイン料理で彩ってくださった料理研究家の丸山久美さん。最初はスペインという国に対して反発的だった彼女ですが、結婚をきっかけに過ごすことになったマドリードでの暮らしが彼女の考えを変えました。美味しいタパスとワインを手軽に味わい、家族や友人たちとゆったりと楽しむ食事の時間。それを原動力として生活をエンジョイするスペイン人の考えに感銘を受け、渡西6年目に一念発起、食のプロになろうと決意したそうです。
「今回の料理は定番のものばかり。はじめてごんあじを使って料理をしましたが、あじとは思えないほどの大きさ、そして肉厚に、驚きました。鮮度も良かったので、なるべく生で食べられるもの、そしてダイナミックな姿を活かした料理を選びました。特に難しいものはないのですが、気をつけてもらいたいポイントと言えば、パエージャに関して。お米を絶対に洗わないこと、スープは必ず温めたものを使うこと、スープを入れた後のお米はやさしくとろみがつくまで中火で混ぜることです。お米の芯が残ってしまったら美味しさも半減しますから、ぜひここだけは気をつけてください。そのほかはいたって簡単! スペイン料理は食材も調理法もわりと日本食に近いので、きっとお口に合うはず。ぜひ作ってみてくださいね」。