まこ兄(野々村真さん)も出てるんですね(18号を見ながら)。彼は僕のことを師匠と呼ばなくてはならないんです。佐々木(主浩)くんもね。芸能界で僕より釣りのうまい人はいませんから。2歳からやってますし、仲間に漁師がいっぱいいますし。
釣り部も主宰していて、毎年鯛釣りから活動をスタートします。今年はのっこみ(魚が産卵のために浅い所に群れをなして移動してくること)が遅れててまだですが、鯛とともに釣れ出すのが、いさき。同じ層にいるので。鯛釣りに行って、いさきが釣れるのは外道(目的の種類と違って釣れた魚)なんですが、実は鯛より美味しい。でも問題は骨が多い。刺身にするのは大変だし、新鮮じゃないと美味しくないんでね。塩焼きにするのが王道なんですが、いさきの一番美味しい食べ方って酒蒸しなんですよ。すごい簡単で、うろこ取って、切れ目入れて、内臓出して、銀紙の上に昆布をしいて、いさきを置いて、玉ネギのスライスのせてフタして、お酒で蒸すだけ。もし甘いのが好きだったら、ちょっとみりんを入れて、塩をかけて。それだけで美味しい。淡泊な魚なんで、例えば煮付けとかあわない。してもいいんですけど、いさきの味がなくなっちゃうんで、やっぱり塩焼きとか酒蒸しとかシンプルのものの方が味が分かっていい。ま、外道なんですけど、釣り人としては。 そして、10月のギリギリ、マグロかいなだ(ブリ)で活動を終了します。だいたい街歩いてて寒いのに寒い中で釣りなんかできませんから。確かに魚は脂がのって美味しくなるんですけど。 夏場って五目釣りといって、アジでもサバでもイワシでも鯛でも、マグロの小さいのとかいろんなものが釣れちゃうんです。女性や初心者にとっては大喜びでしょうが、僕たち釣り人はその中の一つを狙っているわけで、何でもではダメなんです。そうなるとテクニックがいるんですね。針を変え、餌を変え、撒き餌のスピードを変え、生態系を理解して挑みます。特に関東は黒潮が近くまで入ってくるので、30分走れば200kgクラスのカジキが釣れるんです。あとハワイだとマヒマヒと言われる、シイラもよくかかります。まずいって言われますけど意外と美味しいんです。旬の魚はどこだって美味しいですからね。僕は旬のものしか食べませんから。そろそろ鯛釣りのスケジュール調整しなくては。この本が出ている頃には釣り活動開始しているでしょうね。 | |||||
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撮影=三木麻奈 衣裳協力:シャツ17,850円/ダニエル・クレミュ(ジョイックスコーポレーション Tel.03-3486-7231) |
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