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[上]直島側からの瀬戸内海。遠くに瀬戸大橋が見えます。 [左]直島・宮浦港。草間彌生作の「赤かぼちゃ」が人々を出迎えます。
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1928年香川県・引田村(現東かがわ市引田)にて日本ではじめてハマチの養殖に成功しました。そのゆえんもあり、95年にハマチは香川県魚に指定、ハマチ養殖80周年記念事業の際にはブランド化が本格的にスタートし、「香川県ブランドハマチ3兄弟」が誕生しました。
その次男、なおしまハマチは穏やかな瀬戸内海でもいちばん潮の流れの速い海域で育てられます。毎年4月頃に1歳となり約1kgに育った元気な若魚が九州よりやってきて(このぐらいの大きさの魚はその後の成長速度がいちばん速い)半年で3〜4kg(魚体約70cm)に成長します。この短期間にいいものを育てるというのは技術を継承しているからなせる技だとか。
いかなる方法で美味なる「なおしまハマチ」を育てているか、出荷までを追っていきましょう。 |
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7月から12月までの毎月
全生産者からサンプルを受け取り、いわゆる身体計測を行います。あわせて成長の具合や病気の有無を確認し、脂質をチェックします。
流れとしてはまず体重を計り、体長(口先から尾の付け根まで)を計り、そして体高(身の厚さ)を計ります。そして切って内臓を取り出し、重さと色味チェック。そのあと、身を切り出して脂質チェッカーで肝臓および身(背側と腹側)の脂質含量を計ります。脂質も高過ぎると身質が悪くなるので、毎月この数値を元に出荷予定に応じて成長具合を調節していきます。
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1.体重計測 |
2.体長計測
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3.体高計測
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4.内臓重計測 |
5.身を切り出す
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6.脂質チェック
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シーズンは1月まで
水揚げは、2船がいけすを挟むように配置され、いけすと同幅サイズの網を投入し、片側に寄せてすくい上げる方法。動きにムダなくチームワークで進みます。 |
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▲2船がいけすを挟むように配置されます。 |
▲むこう片側から網を入れ手前片側に寄せます。
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▲水揚げ用のクレーンに吊るされた網を投入。
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▲クレーンで揚げます。 |
立派なハマチが揚げられています。
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▲船内の水槽に投入。
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揚げたハマチは船内の水槽で泳がせ、港についたらそのまま活魚車(水槽搭載のトラック)に載せて活魚のまま東京まで運ばれていきます。 |
中島水産店頭では「なおしまハマチ」商標登録シールが貼られ陳列されます。 |
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なおしまハマチのよもやま話 |
香川県ブランドハマチ三兄弟とは長男が発祥地・引田の「ひけた鰤」、次男が「なおしまハマチ」、三男が「オリープハマチ」。えさ、環境ともに違うので、脂の成分も違い、味も違います。ちなみにオリーブハマチはいくつかの場所で育てられているのですが、なおしまハマチは直島でだけ。ある意味希少です。 |
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生産者代表 直島漁業協同組合組合長 高野勇さん |
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つねに気をつけていることは、安全、安心のハマチをつくること。そのためにえさや薬は組合ですべて管理しています。組合への報告を怠ると販売もできないルールになっていますし、いつ、誰が、どのように養殖したかがわかる「商品履歴書」もホームページ上で開示しています。 |
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撮影=菊池陽一郎 |
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Copyright (C) 2013 NAKAJIMASUISAN Co., Ltd. |
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