イタリア料理、フランス料理などでよく見受けるムール貝ですが、スーパーマーケットの水産売場へ行っても、なかなか入手できません。皆さんもレストランではお召し上がりになりますが、家庭の日常食という訳にはいかないようです。
 弊社では、多くの店で取り扱い、お客様のご支持をいただいております。魚屋は、素材を提供することが中心の商売で、素材毎に決められている消費期限までにお客様に召し上がっていただかなければなりません。従って、あまり売れないものを品揃えすると、売れなかった場合は廃棄しなければならないため、ムール貝のような商品を揃える魚屋は少ないというのが現状です。このムール貝を、弊社では提案の仕方を工夫したことにより、大量販売出来るようになりました。
 以前は扱い量が少なかった商品でも、テレビやレストランで大きな評価を受けて、メジャーになってきた商品がたくさんあります。魚屋も、大衆魚と呼ばれる商品のみの扱いでは、お客様に必ずしもご満足いただけない状況になってきています。
 例えば、「キンメダイ」という魚ですが、20年ほど前は鮮度管理が出来ておらず、刺身として食することは珍しかったのですが、テレビで度々取り上げられ、更に鮮度維持が改善されたことにより、今では高級魚の仲間入りをしております。
 また、京都の夏の風物詩である「鱧(はも)」は、関東の魚屋で扱っている店は少ないのですが、弊社では最盛期には週末2日間で百本売る店も出てきています。
 自家製の西京味噌で漬けこんだ、料亭で提供しているレベルの「漬け魚」も提供しております。このように、従来は魚屋では扱わず、外食店でしか食べることが出来なかったような商品を積極的に品揃えして、楽しい食卓になるような提案をこれからも続けていきたいと思っております。
絵=香神みのり
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