魚は好きなんですけれども、家で調理するのは大変なイメージ。でも唯一買ってきて自分でつくったことがあるのはサンマの竜田揚げ。結構、お酒を飲むんですが、サンマってお酒と合うと思うんですよね。でも、長野県民がみんなそうだとは思わないんですけど、少なくとも私の家庭ではサンマが食卓に出てくることがなかったんです。大学で東京に来て、どこかの居酒屋で食べて、その時にすっごく美味しいと記憶されたみたいで。サンマはお刺身でも、握りでも、焼いても美味しいし、内臓が唯一食べられる魚。すごい好きです。家でもサンマの塩焼きをしたいと思うんですけど、なんか典型的なイメージで七輪が必要なんじゃないかと思ってて、サザエさんとかでパタパタうちわを扇ぎながら焼くイメージがあったので、そういう風にしないと美味しく食べられないと固定観念が強すぎて、したことがありません。そんな感じですっかりサンマ好きになってしまったので、実家に帰った時に家族でとんかつ屋さんに行ったんですが、なぜかサンマがあったので、これはサンマに導かれていると思って、サンマを食べたんですよ。そうしたら、私がサンマを食べるのを初めて知ったみたいで、しかも、すごく綺麗に食べたので、家族中びっくり。とんかつ屋で大騒ぎでした(笑)。
 だから魚との本格的な付き合いは、東京に出てきてから。サンマもそうですけど、北海道に行った時はウニが美味しいということを知り、話しているそばからよだれが出そうになったんですけど、アワビが美味しいことを知り。長野でアワビはなかなか食べられないんですよ。あと、えんがわも美味しいですね。全部お酒に合う(笑)。白子も好きです。白子は、『おくりびと』を観ていて、その中で白子を美味しそうに食べているシーンがあるんですけど、それが衝撃的だったんです。なんなんだ、あれは!? 食べたい!と思って。食べたらやっぱり美味しかった。映画を見たらぜひそのシーンに着目していただきたいんですけど、役者さんが実に美味しそうに食べているんですよ。実際に美味しかったと思うんですけどね。
 しかし、なぜ小さい頃からいろんな魚たちを食卓に出してくれなかったんだと怒りが込み上げてきますね(笑)。父も母も結構食わず嫌いで、すすめてもあまり食べなくて。いつかサンマの美味しさを教えてあげたいです。
こまつみわ◎現代アーティスト。1984年生まれ。長野県坂城町出身。2004年女子美術大学短期大学部卒業。14年には出雲大社に絵画「新・風土記」を奉納。15年には英国王立園芸協会主催、世界最大のガーデニングイベント「チェルシーフラワーショー2015」にてゴールドメダルを受賞。このときに制作した有田焼の狛犬「天地の守護獣」は大英博物館が永久所蔵に。現在は東京と長野を往復しながら世界を見据えるアーティストとして活躍中。http://miwa-komatsu.jp
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