最近、瀬戸内の魚を見に地方市場へ行って参りました。築地では中々感じることが出来ないような鮮度感を味わって参りましたが、「こんな小さな魚まで獲って良いのか?」と思われるほど小さいサイズの魚も多く並んでいました。
 地球温暖化の影響、世界的な魚食の拡大、世界的な乱獲等が原因で、魚価が高止まりしており、お客様へ質の伴った価格で魚を提供出来なくなっております。国内の地方市場でも、前述のような状況ですし、4月18日の日経朝刊にも、「マグロ漁獲量守れず」という見出しで、日本が国際規制の上限を突破確実という記事が掲載されております。どうにか、乱獲を防ぐことは出来ないものでしょうか?
 秋田県では平成3年に70トンまで落ちた「ハタハタ」を翌年から3年間禁漁とし、解禁後も県独自に規制をしたことにより、平成20年には2900トンまで漁獲量が戻ったというような例もあるのです。他の地域でも、それなりに漁獲規制を行っているかとは思います。
 漁業者にとっては、生活の糧になる資源があるのに漁獲しないことは心情的に苦しいかとは思いますが、資源が枯渇しては漁獲という仕事自体が無くなってしまい、消費者へ魚をお届け出来なくなってしまうのです。
 最近話題になっている中国の南シナ海への海洋進出ですが、防衛上、または海底資源確保が目的のように言われていますが、それ以外に漁業資源の確保も大きな目的だそうです。サンマも、日本船が漁獲する海域へ来る前に大型の中国船・台湾船に漁獲されてしまっているようです。
 まず、世界最大の魚消費国である日本が率先して、国際規制基準を順守する、一定のルールを下回るサイズの魚は漁獲しない等の決め事を、自治体或いは政府が旗振りして進めて欲しいものです。規制はしているのかもしれませんが、実効が上がるような体制を構築して欲しいものです。
 魚は、日本人にとっては切っても切れない主菜です。健康の源です。季節感を味わう大切な資源です。魚資源を守りたいものですね!!
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