日本の回転寿司のネタの一番人気が「サーモン」であることを皆さんはご存知でしたか? 色鮮やかで、脂がしっかり乗っており、比較的安価なネタである「サーモン」が、圧倒的に一番人気なんですよ!!
 皆さん、「鮭」と「サーモン」の区別はご存じでしょうか。明確な線引きはされていないため、同じ種類の魚という認識で構わないのですが、一般的には、刺身用に供される養殖物を「サーモン」と称し、加熱が不可欠な天然物を「鮭」と称しています(諸説あるようですが・・・)。
 一昨年、世間で大騒ぎになったアニサキス症問題ですが、大きく報道された芸人さんは、「天然の鮭」をキチンと処理せずに、刺身で食したことが原因だったことが報道されています。「養殖サーモン」の餌は、徹底的に管理された「ドライペレット」が与えられているので、アニサキスの幼虫が住みつくことは、ほぼありません。
 本論に戻りますが、「サーモン」に与えるドライペレットの中には、「アスタキサンチン」という、健康に良いとされる抗酸化作用の強い色素が入っています。この色素が、「サーモン」の身を見栄えの良い赤色にしており、食欲をそそるような鮮やかな色に仕上げています。
 脂の乗り具合に関しても、餌に含まれる脂分を調整することが出来ます。日本人向けは比較的あっさりしており、中国人向けは脂をしっかり乗せる傾向があります。
 そして、比較的安価ということですが、これは「マグロ」との比較の問題になります。「養殖サーモン」が大量生産されるようになって30年以上経過し、技術革新が進んでいますが、本マグロの蓄養は10年ほどの歴史しかなく、まだまだ生産コストに差があります。また、マグロは身の特性上、品質劣化が早く、一般的には漁獲後2週間以内に消費しなければ大きく劣化してしまいます。冷凍保存する場合には、氷点下50℃以下の超低温冷凍庫で保存し、お客様に提供するまでに厳格な温度管理が求められます。よって、管理コストも膨大なものになり、養殖本マグロでも大変高価な商材になっています。卸価格は「サーモン」に比べて5〜10倍と、同じ土俵で比較することが出来ないほどの価格差が存在するのです。
 現時点では、国内でも品質と価格を意識した「サーモン」が生産されています。当社では、品質を優先して、その中で比較的安価なサーモンをこれからも提供して参ります。  25年の歴史のある当社の海外事業ですが、こちらでも、当初から「サーモン」が断トツの一番人気です。世界中の寿司事業者にとっては欠くことが出来ない食材が「サーモン」なのです・・・。
 出店間もない、バンコク高島屋の店も含めて、東アジア・東南アジアの店舗でも、美味しい「サーモン」を提供して参ります。

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