皆さんはパタゴニア地方がどこにあるかご存知でしょうか? 某アウトドアブランドを真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? 正解は南米です。南アメリカ大陸の南緯40度付近を流れるコロラド川以南の総称で、アルゼンチンとチリの両国にまたがる地域です。
 中島水産では今年から、そのパタゴニア(チリ側)で養殖されたサーモンを、各店舗で販売しています。
 南極に近いこの海域には、氷河が造成した大規模なフィヨルドがあり、波風の影響を大きく受けない養殖に適した地形になっています。周年安定した水温のもとに、パタゴニア地方サーモントラウトはのびのびと健康に育てられています。さらに氷河に覆われたアンデスの山々からは、純度の高い雪解け水が海へと注ぎ込まれ、稚魚期に必要な淡水が生み出されることから、「海面養殖場」だけでなく、「淡水養殖場」の確保も可能となっているのです。
 日本の水産企業が100%出資する現地のSA(サルモネス・アンタルティカ)社では、常駐の日本駐在員を含め約1400名の従業員が、親魚の選別から産卵、淡水・海面育成、エサの開発・製造、製品加工、販売までを担い、一貫管理しています。日本基準の厳密な品質管理商品であるため、事業開始から30年にわたり、世界の市場からも高い評価を得ているのが、パタゴニア地方サーモントラウトなのです。
 パタゴニア地方サーモントラウトの親魚となるものは、肉質・体型が良好で、耐病性の高い優良種が選抜されています。そこから採卵、孵化、稚魚、幼魚、成魚まで育成するのに要する歳月は約2年。周年水揚げが可能なうえ、加工処理過程でも速やかな作業により、無駄な鮮度劣化や品温上昇の軽減、厳密な検査体制を経て冷凍・出荷されるため、皆さまの食卓へ安定的に新鮮なサーモンが届けられるのです。
 目にも鮮やかなサーモンオレンジ、舌触りがよくしっかりと身のしまった食感、臭みがなくクセのない脂のノリなので、お刺身はもちろん、洋食、和食、いろいろなお料理にアレンジして使っていただくことができます。
 雄大な自然が育む環境の中ですくすくと育ち、徹底した品質管理のもと出荷されるパタゴニア地方サーモントラウトの魅力、お分かりいただけたでしょうか。中島水産が長年力を入れているサーモンの海外事業には25年の歴史と実績があります。当社が太鼓判を押す、安心安全なパタゴニア地方サーモントラウトをぜひ、ご賞味ください。


取材協力=中島水産・卸営業本部 井上三晴  取材=中島宏枝
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