料理研究家 行正り香さん



パリパリ食感の香草が鮎の甘みを引き出します。シェリー酒などの甘いお酒と合わせておもてなし。
■材料(4人分
鮎・・・・・・・・4匹
パン粉・・・・・・・・1カップ
パセリ・・・・・・・・1/2カップ
にんにく・・・・・・・・1かけ
オリーブオイル・・・・・・大さじ4
塩、胡椒・・・・・・・・適量
クッキングシート(あれば)
■作り方
1.鮎の頭を切り、内臓の部分も包丁で斜めに切って、中身を取り出し、洗い三枚におろす。
2.オーブンの板にクッキングシートまたはホイルをしいて、オリーブオイル(分量外)を薄く塗り、鮎を皮を上にして並べ塩をふる。
3.パン粉とパセリとにんにくをフードプロセッサーにかける。または包丁で叩いて混ぜる。
4.3を鮎の上にかけその上に、オリーブオイルをかける。
5.200度のオーブンで13〜15分焼く。トッピングがキツネ色になって、ふつふつしてきたらできあがり。
※最後にあれば、ピンクペッパーをかけると、よりおいしく彩りもきれい。


内臓の苦みも鮎の美味しさ。そのまま焼いて鮎丸ごとを堪能します。
■材料(4人前)
鮎・・・・・・・・・・4匹
にんにく・・・・・・・・・・4かけ(みじん切り)
赤唐辛子・・・・・・・・・・2本(みじん切り)
塩、こしょう・・・・・・・・・・適量
オリーブオイル・・・・・・・・・・大さじ4
レモン・・・・・・・・・・1/4コ
■作り方
1.鮎はさっと洗う。
2.内臓はお好みでそのまま、または取る。内臓の苦みも鮎のおいしさ。
3.ペーパータオルできちんとふいて、塩をふる。
4.中火で熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、両面キツネ色になるまで焼く。最後の仕上げでにんにくと赤唐辛子を入れ、さっと炒める。
5.お皿に盛り、お好みでシャンツァイやイタリアンパセリ、またはクレソンを添える。


蓋を開けたとたんに、鮎の甘い香りが漂います。アサツキを添えて彩りも鮮やか。
■材料(4人分)
鮎・・・・・・・3匹(内臓を取る)
米・・・・・・・・2カップ
酒大さじ2と水を合わせて2カップ
うすくち醤油・・・・・・・小さじ2
塩・・・・・・・・小さじ1
大葉・・・・・1わ(約10枚程度)
アサツキ(小口切りにしたもの)・・・・・・・1/4カップ適量

■作り方
1.お米をといで笊にあげておく。30分くらいおく。
2.土鍋にお米を入れ、水と調味料を入れ、鮎を入れる。
3.はじめ強火で、ふいてきたらごくごく弱火にして13分。
4.火を止める前に一度、さっと強火にして5秒数えて火を止める。
5.そのまま8〜10分ほど蒸らす。
6.その間にアサツキを切り、大葉もこまかく切っておく。
7.蓋を取り、まず鮎のヒレを取り、お箸で身をこそぐように、骨と頭を取り除く。大葉とアサツキを入れかき混ぜ、味をみる。塩がたりなかったら少々入れて調整しできあがり。


抹茶塩でいただく、通好みのてんぷらです。
■材料(4人分)
鮎・・・・・・・・4匹
天ぷら粉・・・・・・・・適宜
水・・・・・・・・適宜
揚げ油・・・・・・・・適宜
抹茶、塩・・・・・・・・適量

すだち・・・・・・・・適量
■作り方
1.抹茶と塩を混ぜ、緑色のきれいな塩を作っておく。
2.天ぷら粉の表示に従い(天ぷらには天ぷら粉がおいしいです)種を作り、洗って内臓を取り三枚におろした鮎をくぐらせ、キツネ色になるようにさっと揚げる。
3.すだち、またはレモンと抹茶塩を添えていただく。
撮影=菅原史子



鮎は本当に好きだから、夏になったらまず使用する食材です。今回の鮎は天然仕立てということですが、まず、三枚に下ろしているときに、ぷーんと良い香りがしました。本当にスイカの香りのようで、ああ夏が来たなあと感じました。とっても良い素材ですね。
 鮎って高級魚ですし、それを使っておもてなしするという喜びがあるから、私は夏になるとよく友達を呼んで、今回ご紹介したように「鮎のコース」にするんです。何年経っても、『あの「鮎ご飯」は美味しかったね』って言われるんですよ。舌の中に入っていくから、目で見た物よりずっと忘れないです。幸せな雰囲気が思い出に残るんですよね。
 お料理ってね、とっても簡単ですよ。お魚は色々な調理方法があるので、まず試してみることですね。例えば、自分自信が楽しめるように、台所環境を整えてみたりする工夫も大切です。音楽を聞けるようにするとか、ライトでも間接照明を置いてみたりして。そしてやってみようと思うには、まず、誉めてくれる人を見つけると良いです(笑)。誉められて誉められてどんどん練習していくんです(笑)。
行正り香◎アメリカに留学中に、料理への関心を強める。帰国後、広告代理店「電通」に入社。海外出張も多く、様々な国で美味しいものに出会えるのが楽しみ。著書に「だれか来る日のメニュー」「おうちに帰ってごはんにしよう。」「そうだ。お菓子を作ろう!」(文化出版)がある。

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