捕った魚を求めてカモメが群がる。



1 漁師の朝は早い。朝というより、真っ暗闇の草木も眠る真夜中一時半。19tの船の上には、寒さ対策のドラム缶からたき火の炎があがっている。漁師たちは、戦いに備えて、銘々にくつろぎながらしばしの休息。人数が揃うと、合図もなしに船は出発。さあ、これから、冬の名物「寒ブリ」漁の始まりだ!

2 船がスタートして15分、漁はいきなりスタートする。定置網の引き上げ作業が始まった。定置網漁は、海中に網を設置し、泳いでいる魚の進路を遮り、網の中へ誘導する。定置網の中に入ったら最後、魚たちは出られない。網の端を持ち、4艘の船で囲みながら魚を一カ所にまとめ、すくい上げる。

 この日は、風がかなり強い上に雨模様。揺れる船体の上は、いつもより足下が悪く滑りやすい。船上にいる、20人弱のクルーが各自の仕事を真剣に淡々とこなしていく。とにかく、慌ただしくて、仕事が速い!
 漁はとにかく網を巻き上げていく。網は、大事な商売道具。からまったり、引っかかったりしないよう大切に、丁寧に扱う。とにかく、網をたぐり寄せ巻いて巻いて巻いていく。

3 続々といろんな種類の魚が網の中に浮上してくる。笛の合図で、クレーンで吊したざるの中に魚を入れ、みんなの呼吸を一つにして、船の中にある生け簀に引き込む。4 その後、直ぐに魚の種類ごとに選別し、氷の入ったコンテナに入れていく。船上はみるみる水だらけ、魚だらけに。

5 魚を取り終える頃になると、船は密着し、くっついてくる。これで、最初の網の漁は終了。前網と呼ばれるもう一つの定置網へと向かい、先と同じ作業を行う。こちらは、より沢山の魚が捕れた。これらの収穫を得て、船はゆっくりと港へ戻る。6 セリが行われた後、梱包されたブリは店頭に届きます。つやがあり、身も締っていて美味しそう。





富山湾には、噂の「エチゼンクラゲ」が沢山いた!日本海に多く生息し、体長は1m体重150kgの「エチゼンクラゲ」。丸くて、茶色くて、デローンとしていて、本当にグロテスク!定置網にかかったクラゲを海に投げ込もうと試みても、体がボロボロ崩れ落ち、まるで液体人間のよう。漁網に被害を与える困り者です。

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