料理研究家 田口成子さん

揚げサバと野菜の
オイスターあんかけ

材料(4人前)
サバ……1尾分
青梗菜……大1株
パプリカ……1/2個
赤唐辛子……1本
生姜……10g
粒山椒……小さじ1
塩・胡椒……少々
小麦粉……適量
揚げ湯……適量
【A】
スープ……1カップ
オイスターソース……大さじ11/2
醤油……大さじ1/2
水溶き片栗粉……適量
サラダ油……適量

■作り方
1.サバは、頭を落とし、腹を切って、内臓を取り出す。塩水で洗い、水気をふきとってから、三枚に下ろす。
2.1の腹骨をすきとり、小骨も骨抜きで取り、1.5cm幅に切る。うすく塩・胡椒し、小麦粉を振り、揚げ湯を170℃に熱して、からりと揚げる。
3.青梗菜は、半分に切り、株は6〜8等分に、葉先はザク切りにする。パプリカは種を取り、1cm幅に切り、共にカップの湯に塩・サラダ油少々で、さっとゆでて水気をきる。
4.赤唐辛子は種を取り小口切り、生姜はみじん切りにする。
5.フライパンにサラダ油大さじ1/2で、生姜、赤唐辛子、粒山椒を入れて、香りを出し、Aの調味料を入れてひと煮し、水溶き片栗粉でとろみをつける。
6.器にサバと3の野菜を盛りつけ、5のあんをかける。

サバのソテー、茸ソース

材料(4人前)
サバ………1尾
椎茸………4枚
しめじ……1パック
えのき茸……1束
トマト……2個
にんにく……1片
イタリアンパセリ……少々
スープ……1/4カップ
塩・胡椒……少々
小麦粉……適量
サラダ油……大さじ1
オリーブオイル……大さじ2
醤油………適量

■作り方
1.サバは三枚に下ろし、腹骨をすきとり小骨も取る。8切れに切り分け、皮目に切り込みを入れ、塩・胡椒、小麦粉を振る。
2.椎茸は、石付きを切りいちょう切り。しめじ、えのき茸も石付きを切り、えのきは半分に切りほぐす。
3.トマトは、ヘタを取り、横半分に切り、種を取りのぞきザク切りにする。にんにく、イタリアンパセリは細かく刻む。
4.フライパンにサラダ油大さじ1で、1のサバの皮目の方から焼いて火を通す。
5.再びフライパンにオリーブオイル大さじ2で、にんにくと茸を炒め、トマトとスープ、塩・胡椒、醤油で味付けし、器に4と共に盛りつける。

焼きサバと
長葱の南蛮づけ

材料(4人前)
サバ………1尾分
長葱………1本
ししとう……8本
生姜………10g
赤唐辛子…1本
【A】
だし汁……1/2カップ
醤油……大さじ11/2
酢………大さじ2
みりん…大さじ1
塩…………適量
サラダ油……大さじ1/2

■作り方
1.サバは三枚に下ろし、腹骨をすきとり、3〜4cm幅に切る。ごくうすく塩をして、グリルで焼く。
2.長葱は、5〜6cm幅に切り、上下に浅く切り込みを入れ、ししとうは1箇所穴を開ける。
3.生姜は、せん切りにし、赤唐辛子は種を取り、小口切りにする。
4.Aの調味料を合わせ、3と漬け込む。
5.フライパンにサラダ油大さじ1/2で、ししとうと長葱を焼き、1のサバと共に4につけ、器に盛る。

サバの韓国煮

材料(4人前)
サバ………4切れ
長葱………1/2本
にんにく…1片
ニラ………1束
【A】
コチジャン…大さじ3
醤油…………大さじ1/2
砂糖…………大さじ2
酒……………大さじ2
水……………2カップ

胡麻油……大さじ1/2

■作り方
1.サバは二枚に下ろし、4つに切り分け皮目に浅く飾り包丁を入れる。
2.長葱は、タテ半分に切ってから、斜めに5〜6cm幅に切る。にんにくは半分に、ニラは3〜4cm幅に切る。
3.平鍋に胡麻油大さじ1/2で、にんにくを炒め、Aのコチジャン以外の調味料を入れる。煮立ったら1のサバを加え、煮汁をかけ、落としブタをして、7〜8分煮る。最後にコチジャンを加える。
4.3の煮汁が1/3位になったら、サバを取り出して器に盛り、煮汁に水少々足して、長葱とニラも加えひと煮して、サバと共に盛り煮汁をかける。

サバと茄子のみそがけ

材料(4人前)
サバ………1尾
茄子………3本
柚子………1/3個
生姜………10g
酒…………大さじ2
醤油………小さじ2
【A】
みそ……100g
砂糖……50g
みりん…大さじ2
水………1/4カップ

■作り方
1.サバは三枚に下ろし、腹骨を取り、8切れに切り分ける。
2.茄子はガクをそうじし、タテ半分に切る。皮目に浅く切り込みを入れ、4つ割りにし、塩少々入れた湯でゆでてザルにとり、水気をきる。
3.生姜は、うす切りにし、鍋に水1カップ、酒、醤油と共に煮立て、1のサバを入れ、フタをして蒸し煮にし12〜13分煮て取り出す。
4.小鍋にAの調味料を合わせて火にかけ練りみそにし、火を止め、柚子の絞り汁と皮のせん切りを入れ、茄子とサバを盛りつけた上にかける。

サバとカブの三杯酢
(〆サバ)

材料(4人前)
〆サバ……1尾分
カブ……3個
生姜……15g
塩……適量
酢……適量
【A】
だし汁……1/2カップ
薄口醤油……大さじ1
砂糖……大さじ11/2
酢……大さじ2
塩……少々

■作り方
1.サバは三枚に下ろし、全体に塩を多めに振り、5〜6時間おいて〆る。一度洗い、ひたひたの酢に30分、途中上下を入れ替えてつける。
2.1を取り出して腹骨をすきとり、小骨もとり、皮を頭の方からむいて八重造りにする。
3.カブは皮をむいて半分に切り、薄切にし塩を少々振り、葉はゆでて3cm幅に切り、共に水気を絞る。生姜は針生姜にする。
4.aを合わせて三杯酢を作る。
5.器にサバとカブと盛り、戴く直前に4をかけ、生姜を盛る。


たぐちせいこ◎料理研究家。料理学校の講師を経て独立。得意の和食をベースに、1年間滞在したイタリアのエッセンスをプラスした、従来の和食とはひと味違う、ふだん、家庭で作りやすいレシピに定評がある。青背の魚はもちろん大好物。いずれも旬の野菜もいっしょに食べられるアレンジするのが田口流。

 今回使わせて頂いたサバは、鮮度が良くて、しかも脂がのって丸々太っていてとっても良い素材でした(笑)。おさかなのお料理全般に言えますが、切り身のお料理よりも野菜を加えたお料理の方が、ボリューム感が増して沢山食べられるのでお薦めです。「南蛮づけ」や「〆サバ」みたいに酢を上手に使って頂くと、おさかなはぐっと食べやすくなります。定番の和食に拘らず、中華風やイタリアンにするとオイルとの相性が抜群です。竜田揚げ風に下味をつけて揚げても、子供達に喜ばれますよ。おさかな料理は難しいから…と考えないで、お肉感覚で使ってみて下さい。肝心なのは、火を通しすぎないこと。焼き魚でも揚げ魚でも、ふわっとした食感を楽しんで下さい(笑)。
 この間、宮城県の女川という漁港の地域の「おながわ秋刀魚収穫祭」という地域の人に地元の秋刀魚を振る舞うお祭りに行ってきました。頭も内臓もついた焼いた秋刀魚をほおばる姿は、大人も子供達もとっても喜んでいて(笑)。子供達は、おさかなをとってもよく食べますよ。日本に昔からある地場の魚を食べる文化、季節によって違ったお魚を食べる文化って素晴らしいですよね。お母さんが作る家庭料理の中から素敵なおさかな文化が広がっていくように、お手伝いしていきたいです。


photo=菅原史子
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