前号では、消費者のライフスタイルが変化し、食事を作る時間が短縮してきたことから起こっている素材離れについて話をしました。
 この素材離れがどの程度進行しているのか、家計調査年報の家計消費を見ると、1人あたりの年間食料費のうち鮮魚について、98年と03年を比較すると20%近いダウンになっています。昨年は、卸売市場、店頭小売とも売上が大きくダウンしているので、おそらく98年から昨年までの6年間で鮮魚にかかわる家計の支出は25%以上ダウンしたものと思われます。こうした変化を直視して消費者ニーズに応えられる対策を確実に実行していくことの必要性を痛感しております。
 消費者の素材離れの傾向は戻ることはないと考えております。そのため、お客様に美味しいお魚を手間もかけずに召し上がっていただくための工夫や努力を継続して行なっていかなければなりません。既に当社ではそうしたことの取組みをスタートさせております。少しずつですが、成果が上がってきております。たとえば、少量多品の刺身盛り合わせの販売数量が着実に伸びてきていることや、また一部の店舗ではお好きなお野菜で鍋が楽しめる魚貝類のみの鍋物用セットが販売数を伸ばしております。

 このように様々な工夫を凝らして、簡単にお魚を召し上がっていただく方法を提案して行きたいと考えております。
 当社は、昭和63年に鮮魚売り場に鮨売り場を併設する販売方法を他社に先駆け取組み、現在では当たり前になっている「魚屋の寿司」を定着させ、そして関西やアジアでも新しい寿司の提供方法を提案して高い評価を受けてまいりました。
 このように、常に、新しいお魚を美味しく召し上がっていただくための提案を継続して行なうことを当社のモットーとしています。

 これからも、インターネットでの情報提供や商品提案、当社独自の味噌漬け魚など、様々な提案をどんどんしてまいりますので、ご期待下さい。

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