百貨店やスーパーの水産部門の売上低下に歯止めがかかりません。十五年ほど前と比較すると三十%程度の低下です。以前にもお話しましたが、料理をする時間が減ってきたのです。その背景には人々の生活習慣が大きく変化して素材から料理を作ることが少なくなってきていることや、短時間で料理の準備ができる「惣菜」や「冷凍食品」の味の向上と低価格化が著しく進んだことなどがあります。料理を作る時間を減らし他の目的のためにその時間を使う、そうした流れが、これからも更に進んでいくものと思います。

それを放置していたのでは、魚屋は不要になってしまいますので、魚の美味しさを理解していただく活動を積極的に推進していく必要があります。

土曜日の午前十一時からテレビ朝日で放映している「食彩の王国」という番組をご存知でしょうか?この番組は魚ばかりを取り上げているのではありませんが、二回に一回ほどの頻度で魚の美味しさを取り上げています。旬の魚について素材の特徴や漁獲法を紹介し、また料理法を銘店の料理人が披露しており、見ていて思わず食べたくなるような番組になっています。最近では、「岡山のさわら」を取り上げていましたが、岡山で実際にさわらを食べた至福のときを思い出しました。「あおりいか」を取り上げていた時も、長崎の寿司屋で以前食べた時のいかの甘みを思い出しました。いずれも視聴者の皆さんに「さわら」や「あおりいか」の美味しさがしっかり伝わったのではないでしょうか?この番組を一度ご覧になることをお勧めします。

当社の店舗でもまだまだ紹介していない美味しい素材がたくさんあります。ただケースに陳列していてもお客さまに認知していただくことは難しいので、写真などを使ってレシピの紹介を行い、また、従業員が説明するなどして、もっともっと美味しい魚を召し上がっていただく環境を提供することが当社の使命と考えております。

先日は、テレビで当社店舗を使って珍しい「生きたキンキ」が紹介されました。また、長崎県知事が当社本社へお越しになり、長崎県産の商品の普及活動をされていきました。

各方面で、いろいろと魚食の拡大のための努力がなされております。当社も「素材自体の美味しさ」と「調理法」を紹介し、魚食の拡大を図っていきたいと思っています。

皆さんも、たまには素材から魚を料理して、魚の美味しさに触れてみてください!!

魚の美味しさを忘れないで下さい!!

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