料理研究家 水野仁輔さん

マコガレイのヨーグルトカレー
マスタードが決め手。酸味と辛味がマコガレイと相性バツグン。

材料(2人分)
マコガレイ(皮なし)…4切れ
たまねぎ…1/2個
おろしにんにく…大さじ1
おろししょうが…大さじ1
カレー粉…大さじ1
加糖ヨーグルト…1カップ
練りマスタード…大さじ1
サラダ油…大さじ1
チキンブイヨン…1カップ
生クリーム…1/2カップ

■作り方
1. 厚手の鍋にサラダ油を熱し、みじん切りにしたたまねぎを強火でこがさないように黄金色になるまで炒める。
2. 1.に、おろしたにんにくとしょうがを加えてさらに炒め、カレー粉を加えてさらに1分ほど炒める。
3. ヨーグルトと練りマスタードを加えて炒め煮し、チキンブイヨンを加えて煮立て、弱火で5分ほど煮込む。塩で味を調整する。
4. 最後にマコガレイを入れて火が通るまで10分ほど煮る。

マコガレイとわかめのスープ
マコガレイの旨味が引き出された、ごまがポイントのやさしいスープです。

材料(2人分)
マコガレイ(皮つき)…4切れ
わかめ…適量
だし昆布…5cm
水…3カップ
塩・醤油・ごま油…各少々

■作り方
1. 鍋に水と昆布を入れて火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出す。
2. 1.に、マコガレイを入れて弱火で煮、火が通ったところでわかめを加え、さらに煮る。
3. 塩、醤油で味を調え、ごま油をたらして、食卓へ。

マコガレイの唐揚げ甘酢あんかけ
外はカリカリ、身はホクホクの唐揚げ。濃厚な甘酢あんかけが合います。

材料(2人分)
マコガレイ…1尾
まいたけ…1パック
赤パプリカ・黄パプリカ…各1/3個
片栗粉…適量

■作り方
1. まいたけは適当なサイズにちぎり、パプリカは細切りにする。
2. マコガレイは骨とエンガワにそって裏表切り目を入れ、表面に片栗粉をむらなく丁寧にまぶす。
3. ヒレを伸ばし、170度の油に入れ、頭部分は少し長めに沈める。泡が少なくなって、こんがり色づいて、予め入れた切り目が開いたらOK。
4. 鍋に甘酢あんの材料を中火で熱し、沸いてきたらまいたけ、パプリカを入れる。煮立ったら火を止めて水溶き片栗粉を入れ、再び火をつけてとろみが出るまでかきまぜる。
5. 器に3を盛り、4をかける。

マコガレイの香草焼き
レモン汁の効果でさっぱり。ポイントは火の通し加減です。

材料(2人分)
マコガレイ(皮つき)…4切れ
にんにく…2片
アスパラ…4本
ローズマリー…2枝
タイム…2枝
オリーブ油…大さじ1
レモン汁…少々
小麦粉…少々

■作り方
1. にんにくは叩き潰し、アスパラは根元の皮をむいて適当なサイズに切る。
2. マコガレイに塩をして、小麦粉をまぶしておく。
3. フライパンにオリーブ油とニンニクを弱火でじっくり火を通し、香りが立ってきたら香草類をカラッと焼き、にんにくと一緒に取り出す。
4. 2.を3.のフライパンに入れ、表面がキツネ色になり、中に火が通るまで焼く。
5. マコガレイを取り出し、アスパラを入れて炒める。
6. アスパラを取り出し、火をつけたままレモン汁を入れ、盛りつけ後にまわしかける。

マコガレイのグラタン
牛乳+生クリームだけの簡単かつあっさりソースのグラタン。

材料(2人分)
マコガレイ(皮なし)…4切れ
じゃがいも…1個
にんにく…1片
生クリーム・牛乳…各1カップ
白ワイン…大さじ2
バター…10g
オリーブ油…少々
粉チーズ…大さじ2
タイム…大さじ1

■作り方
1. じゃがいもはスライスし、にんにくはみじん切りにする。
2. 鍋に生クリームと牛乳を入れて沸騰させないように温め、じゃがいもを入れて火が通るまで煮る。
3. フライパンにバターとにんにくを熱し、香りが立ってきたらマコガレイを入れて表面を焼き、白ワインを加え、アルコール分を飛ばす。
4. 耐熱皿にオリーブ油をぬり、2.と3.を入れる。
5. 粉チーズをふり、タイムを散らして180度のオーブンで10分焼く。

マコガレイの煮付け
カレイの定番料理、煮付けもアク取りを兼ねたたけのこを添えて。

材料(2人分)
マコガレイ…1尾
たけのこ(水煮)…1個
長ねぎ…1cm
あさつき…適量

【A】
醤油…大さじ2
みりん…大さじ3
酒…1/2カップ
砂糖…大さじ2
水…1+1/2カップ

■作り方
1. マコガレイは水洗いをし、お湯にサッとくぐらせておく。
2. たけのこは適当なサイズに切り、長ねぎは千切りに。
3. 鍋に【A】の材料を入れて煮立て、マコガレイを入れて落としぶたをし、5分ぐらい経ったら、たけのことあさつきを入れる。ときどき鍋を揺らしながら、弱火で火が通るまで煮る。
4. 盛りつけたら長ねぎを添える。

 
みずのじんすけ◎99年結成の男子4人組の出張料理ユニット『東京カリ〜番長』の調理主任。現在では活動の幅を広げ、カレーをモチーフに様々な分野とのコラボ活動を展開。著書に『東京カレー★バイブル』(ブルース・インターアクションズ)、『スープカレーキッチン』(マーブルトロン)

http://www.tokyocurrybancho.com/
 
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『ご当地カレー』 (辰巳出版)
『カレーの法則』 (NHK出版)

「今思えば、中学の頃に見よう見まねで料理を始め、高校卒業後はインド料理店でバイト、そして大学の時に友だちと催したカレーパーティーが好評を博して、現在に至っている感じです。」
 今回のレシピをお願いした水野さんは料理研究家でもあり、男性料理ユニット“東京カリ〜番長”の調理主任でもあります。すでに本も7冊出版しています。しかし本業は会社員。他のメンバーも同様で活動はもちろん休みの時に限られます。
「自分が料理の道へ入るなんてことは予想もしていなかったですし、希望もしていなかったので、正直驚いています。作ることが好きで、食べ歩くことが好きで、結局こういう形になったのですが、楽しいからやっているだけなので、メンバーとも『つまらなくなったらやめよう』と話しています。料理一本にするつもりもなくて本業を変えるつもりもないです。」
 今は年に40回ぐらいのペースで出張料理をしているそう。彼らの活動は“カレーを通して新しい世界に触れてほしい”がコンセプト。人の出会いのきっかけがカレーと音楽であればいいなと願っているようです。 「でも、東京カリ〜番長でカレーに興味があるのは僕だけ。自分はカレーライスよりカレー風味の方が気になります。全てのメニューにカレー粉を入れたら、レシピは無限ですよ。」
 二度と同じカレーメニューは出さないというポリシーの東京カリ〜番長は7年目を迎えます。いつかまたどこかで違う味の“カレイのカレー”が食べられる日が楽しみです。


photo=菅原史子
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