水産会社社長の長谷川誠一さんと、店を取り仕切る女将の光江さん夫妻が営む居酒屋ひょうたん。誠一さんが朝競り落とした新鮮な魚介類が、光江さんの手によって、その日の晩には客に供される。鮮度と豊富なメニューは他店の追随を許さない。
 「根室の豊かな海の幸を、地元で手軽に味わえる店があればという思いから2010年に開業しました。大々的に宣伝はしていないのですが、おかげさまで口コミで拡がり、地元の方にも観光客の方にも足を運んでいただいています」と誠一さん。
 「良い食材を手にするとついレパートリーが増えてしまって、キリがありません」と微笑むのは妻の光江さん。なるほど品書きには食欲を掻き立てられる料理がずらり。
 「キンキは脂乗りがよく、甘さを感じさせる魚です。大きなものが入ると、さてどう料理しようかと腕が鳴ります」
 この店では一年を通じて〈季節のカニの甲羅詰め〉を味わうこともでき“赤字覚悟”のその値段はなんと1,500〜2,500円程度。カニに加えて冬場はカジカ汁、ホッケ焼などもおすすめとのこと。
※価格は時季や大きさにより変動あり

湯煮(¥6,000)は少し塩を多めに水から15分間煮る。形を崩さないようにする
刺身(¥3,000)は新鮮だからこそ味わえる逸品。脂が乗っているので塩とワサビで
唐揚げ(¥3,000)は身の方にだけ片栗粉をつける。
ウロコは油でたたせてサクサクした食感に
干物焼(¥2,888)はレアを少し残して焼きすぎないように。頭から丸ごと食べられる
煮付け(¥6,000)は水を使わず酒、醤油、みりんだけ。生姜、ニンニク、タマネギが隠し味に
根室市にある創業明治20年の碓氷勝三郎商店が醸す「北の勝」はすっきり端麗辛口


[店情報]居酒屋ひょうたん
北海道根室市緑町3-5
[電話]0153-22-2010
[営業時間]17:00〜24:00
[定休日]第2・4日曜日

雑誌やテレビ番組の取材は一切受けないが、今回は特別にご登場くださった女将の長谷川光江さん