中島水産株式会社 卸営業本部 卸営業一部 部長

お魚大好き!日本人
 日本人の魚に対する知識と「国産」に対するこだわりは、世界に類を見ないほどの熱心さです。そのようなお客さまに是非、一度ご賞味頂きたい商品が、当社の養殖魚です。「育てる」という位置づけのもと、餌の開発から、産地の生産者との協力、流通までの一貫した鮮度管理をセールスポイントに日々取り組んでいます。様々な実験と検証の結果、いよいよ天然に近い鯛ができそうだという見通しから本格的に「真鯛の養殖」が始まりました。

天然物の味へと近づく
 今までの養鯛の問題点をより具体的に述べますと、「脂っこい」、「餌の臭いがする」などの食感の部分があげられます。共同開発した餌を与えることで、脂の変質を防ぎ、肌理の細かい良質な脂が体内に蓄積される商品に仕上がり、養鯛の欠点をを解消することに成功したのです。この養鯛は、従来のものとはあきらか異なり、最初の食感が非常にあっさりしていて、口の中には自然な甘みが残ります。食感、味感がより天然に近いものに仕上がったことが、今回の養鯛の成果です。

自然界の美の法則
 鯛に限らず、魚にとって一番美しいフォルムは流線系であることです。頭が小さくて、真ん中はふっくらしていて、また尻尾は細く締まっている。この形のものは味もとても良い。自然界の美の法則です。私どもの考え方を理解した上で、協力していただいた生産者に大切に育てられた養鯛は、魚体の面でも美しい仕上がりとなりました。

鮮度管理を徹底的に
 この養鯛の美味しさを保つために、一番重要なことは鮮度管理です。鮮度を保って流通させることが、何よりも重要なのです。水揚げされた鯛は、締めた後神経を抜いてから体温をいかに早く、より早く落とすかということが大切です。魚自体、水揚げすると体温が上がります。その体温が上がることによって、鮮度劣化が始まります。そうしたことにさまざまな対応を開発しました。魚の扱いは想像以上にデリケートで大変です。
 今年は、本当に良い鯛が出来ました。是非、一度ご賞味下さい。期待を裏切らない出来映えです!


養殖のお話(1) 養殖のお話(2) 鯛のお話

Copyright (C) 2003 NAKAJIMASUISAN Co., Ltd.