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漁、水揚げ |
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前述した通り、根室海峡は魚種が豊富。年間を通して80種ほどの魚種が水揚げされます。11月ごろから真鱈漁ははじまり、ピークは12月〜1月。漁法は刺し網漁[図1]で、網を海に投下して一晩おき、翌日に揚げる方法。
中島水産は水揚げ直後のせりで真鱈を購入し、加工場へ届けるシステムで「水揚げしてから高鮮度のまま店頭へ」を目標にしています。一般的に鱈は脂が少ない魚なので、劣化しにくく、市場に出るまでに1週間が経過しているという話もあるとか。その点、中島水産の真鱈の鮮度は信用がおけます。 |
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羅臼漁港の市場 |
羅臼漁港の市場には種類別にはなっておらず、各漁師で魚種、大きさを分けて沖合(船上)で魚箱に詰めて水揚げし、市場に持ち込みます。それが市場に並べられ、その日の担当せり人によって順にせりが行なわれていきます。開市は朝の4時、鮭やイカなど定置網で揚がったものからスタートし、真鱈は10時。その時間にあわせて真鱈を揚げた漁師は荷を運んできます。床面は海洋深層水を流しっぱなし。安定した低温性と清浄性を生かした衛生管理で市場はほぼ無臭です。
時間になると手かぎを持ったせり人が声を上げはじめます。高値から値を下げているそうですが、素人にはまったく理解できません。しかも一瞬の出来事。羅臼漁協のせりは各日一人が担当するので、全魚種の値段を把握しておかないといけない上、値段は日々変わるので、優秀でないと務まりません。
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| 中島水産の真鱈はなかでも大きいサイズ。基準としては1箱4尾以上なので、1尾約4kg以上!
ところが真鱈はオス・メスの見分けが非常に困難な魚。スケトウダラや鮭は見ただけで判断できるようですが、真鱈はいくらベテランでも経験が生かせず、腹を開いてみるまではわからないとか。一か八かで買人は落札していきます。
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マルキン岩田商店 |
解体作業はひとつひとつ人の手で行われます。
多い時は1日250〜300匹をさばきます。
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文章にしてしまうと簡単そうですが、実に大変な作業。サバやアジ、鮭などは平骨と言い薄べったい形状。しかし真鱈は三角骨と言って立体的になっているので、3枚におろすのも至難の技。熟練の腕で骨すれすれのところに包丁を入れて身を離します。
解体作業後、フィーレはよく洗い、汚れた部分や傷んだ部分は取り除きます。15〜20分、真水にさらし、アラ、白子、真鱈子もよく洗って、いずれも出荷直前までザルに入れて、保管庫に入れておきます。
フィーレ(3枚におろした状態の身)、アラ(カマ等)、白子、真鱈子は各々に分けて各店舗に出荷されていきます。各店舗では切り身が主力商品、そのほか鍋セット等も販売されます。
なお華麗な包丁さばきを披露してくれた工場長いわく「真鱈は見た目では色は黒い方が鮮度が良く、硬直している方がいい。鮮度が落ちてくると白っぽく、ふにゃふにゃしてくる。白子は白い方が、育った環境がいいので良質とされるが、漁獲後の処理も重要」と。
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マルキン岩田商店のみなさん |